若くして合格!技術士受験指導

建設部門 kotahiro さん

部門: 建設部門 鋼構造及びコンクリート
専門分野: コンクリート材料、鉄筋コンクリート構造、プレストレストコンクリート構造、橋梁下部・基礎構造設計、橋梁耐震設計、コンクリート診断・補修・補強
筆記回数: 1回
口頭回数: 1回

(事務局)まず、技術士試験に挑戦しようとした動機・きっかけを教えてください。

(kotahiro)20代の頃から業界団体や産学との共同研究の場に出席する機会が多くあり、そこに参画する技術者、研究者の高い技術知識と応用力に圧倒されていました。そしてその技術者の多くが技術士と言う資格を持っていらっしゃいました。いつしか自分もあのような技術者の仲間入りをしたいと切に思うようになりました。

(事務局)技術士試験に関連性があり、役立ったと思う資格を教えてください。

(kotahiro)自分の専門分野はコンクリート全般になりますので、当然コンクリート技士・主任技士やプレストレストコンクリート技士の資格を取ったことは役に立っていると思います。  また、この技術士補も取得しておいて良かったと思います。技術士補の試験は技術士と異なり、非常に広範な範囲から出題されるので、全ての科目について満遍なく基礎知識を有していなくては合格できません。もしかしたら技術士の試験より難しいかもしれないと、私は今でもそう思っています。更に、当時の技術士補の試験は全て論文形式の解答でしたので、技術士受験の前段試験としても良い経験になりました。

(事務局)技術士試験に挑戦することを決意してから、最初に何から取り掛かりましたか?

(kotahiro)まず、技術士補の資格を取ろうと思いました。学生時代の教科書を全部引っ張り出して、手当たり次第に勉強し直しました。準備期間は約半年くらいだったと思います。  技術士補を取得して二年後に技術士を受験しましたが、その間は経験論文のネタを常に意識して仕事をしていました。専門分野の新技術情報も専門誌などから積極的に収集していましたが、やはり産官学との共同研究などでは、活字になっていない生の最新情報が得られたので、環境として恵まれていたと思います。

(事務局)受験勉強は一人で実施しましたか?それとも仲間をみつけて協力し合いましたか?

(kotahiro)一人です。自分のペースで集中してやりました。

(事務局)勉強時間・場所はどのように確保しましたか?同僚・家族は協力的でしたか?

(kotahiro)平日は帰宅後、家族が寝静まってから…午前0時〜3時くらい
 休日は近くの図書館の開館から閉館まで
家族は協力的でした。また、自分自身も資格試験程度で何年も家族に負担を掛けたくなかったので、なるべく1回で合格しようと思って取り組みました。

(事務局)書籍・サイト・セミナーなど、勉強に利用した情報源を教えてください。

(kotahiro)自分の場合、ネット上のサイトではないですが、建設一般のネタとして以下の雑誌情報を参考にしました。調べ方としては、各雑誌発刊元のサイトから過去5年程度のバックナンバーから特集記事を中心に何年何月号の掲載かを調べ、そのまま図書館に行って片っ端から当該ページをコピーしました。
・月刊建設(月刊/日刊建設工業新聞社)
・建設オピニオン(月刊/建設公論社)
・全建ジャーナル(月刊/全国建設業協会)
・道路建設(隔月刊/日本道路建設業協会)
・CE建設業界(月刊/日本土木協業協会・2011.3刊行中止)
・日経コンストラクション(日経BP社)

専門科目についても、コンクリート工学、セメントコンクリート、日経コンストラクションから同様にして情報を抽出して資料を集めました。

(事務局)筆記回答や論文の添削指導(有料無料問わず)を受けましたか?また、その効果はどのようなものでしたか?

(kotahiro)会社の上司に見てもらいましたが、技術士受験を経験されていない方だったので、残念ながら参考になりませんでした。  その後、他社の技術士の方に見ていただきましたが、この添削がなければ合格しなかったと思います。

(事務局)技術士試験は受験申し込みから口頭試験まで長い期間を要しますが、勉強を継続するために努力したことはありますか?

(kotahiro)兎に角、技術士試験に出題されそうなテーマを見つけては、そのテーマで論文を作成しました。専門科目では20テーマくらいの論文を用意しました。建設一般も過去の課題と建設雑誌の特集を分析して、2テーマの論文を用意しました。  試験までは経験論文を含め、常に作成した論文を読み返してブラッシュアップし続けました。新しく論文を作成するにしても、ブラッシュアップするにしても、量が大事だと思います。量をこなしていればあっという間に時間は過ぎてしまいます。試験までの期間を長く感じたことはなかったです。

(事務局)筆記試験の直前はどのように過ごしましたか?

(kotahiro)自分の作成した論文を頭に叩き込み、それを何回も何回も繰り返し書きました。この時、1分でも短く、かつ綺麗に字を書けるよう心掛けました。右上半身が異常なほどに凝ってしまい、タイガーバームを塗りながら論文を書きました。  それから、コンクリート部材の複雑な形状を視覚的に理解できるように、論文に差込む説明図を3Dで描くことにしたので、これも短時間で正確に描く練習を繰り返しました。

(事務局)筆記試験日当日に特別に実施したことがあれば教えてください。

(kotahiro)当日朝は早く起きて時間に余裕を持って試験会場に入りました。また、試験会場の冷房の効き過ぎに配慮して、羽織れるような薄手の長袖の服を持っていきました。

(事務局)筆記試験終了後、どのような気持ちでしたか?また、どのように過ごしましたか?

(kotahiro)「準備するべきことは全てやった。試験でも準備したことは100%出し切れた。これで落ちるのなら仕方がない。」と思いました。中途半端な準備ではこのようには思えなかったと思います。

(事務局)技術士になって何か変わったことはありましたか?

(kotahiro)正直言って、技術士になる前の自分と、なった後の自分は何も変わっていません(笑) 合格したことは心から嬉しかったですが、自分自身には何も変化はないです。ただ、名刺に刻まれた「技術士」の名称を見た時は、身が引き締まったのを覚えています。

(事務局)今後、技術士としてどのようになりたいですか?

(kotahiro)既に技術士として活動を初めて13年以上が経ちましたが、技術の進歩は止まりません。日々の研鑽を継続し、常に新しい知見を積み重ねていくことが大切です。 「故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知らば、以(もっ)て師と為すべし。」 今までの技術と新しい技術の融合をはかり、時代の求める新たな課題に取り組んで行きたいと思います。

(事務局)これから技術士になる方へメッセージをどうぞ

(kotahiro)目標、達成のイメージ、準備すべきこと、そのための計画…、そして強い思いを込めて実行してください。思いは必ず叶います。


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