若くして合格!技術士受験指導

建設部門 Marty さん

部門: 総合技術監理部門、建設部門
専門分野: 自然環境の保全、創出及び再生
筆記回数: 総監2回、建設2回
口頭回数: 総監1回、建設1回

(事務局)まず、技術士試験に挑戦しようとした動機・きっかけを教えてください。

(Marty)海外業務に従事していた頃、業務取得にはプロポーザルで個人の業務経歴と資格が最重視されます(配点60点)。このため、技術士の取得は、需要なプロジェクトに従事し、スキルアップしてゆく契機として重要であると考えました。また、研鑽をつんでCPDを積み上げ、APECエンジニアに登録して国際的に活躍し、日本の技術を広めてゆきたいと考えています。日本の海外業務は主にODA関連ですが、外国政府発注の業務にも従事して行きたいと思っています。

(事務局)技術士試験に関連性があり、役立ったと思う資格を教えてください。

(Marty)技術士資格以外に、建設分野では建設コンサルタンツ協会によるRCCM(シビルコンサルティングマネージャ:Registered Civil Engineering Consulting Manager)という資格があります。私は持っていませんが。

(事務局)技術士試験に挑戦することを決意してから、最初に何から取り掛かりましたか?

(Marty)まずは、技術士資格がどのようなものであるかを調べました。技術士会のホームページを中心に、技術士の社会的立場や責務などを知りました。既技術士である会社の上司や先輩から勉強方法のアドバイスを受けました。まず、過去問題10年分の模範解答をひたすらPCでワードに「写し」ました。まさに写経のようでした。これを3ラウンド。

(事務局)受験勉強は一人で実施しましたか?それとも仲間をみつけて協力し合いましたか?

(Marty)基本的には一人で勉強しましたが、同じ年に受験する会社の同期と参考資料に関する情報交換を行ったり、既技術士である会社の上司や先輩から指導を頂いたりしました。

(事務局)勉強時間・場所はどのように確保しましたか?同僚・家族は協力的でしたか?

(Marty)2回目の受験時には、「今年こそは合格するぞ、来年は受けるものか」と決意を固め、4月下旬から受験日前日のあらゆる自由時間を受験勉強時間に充てました。会社の昼休み、休日のほとんどを勉強時間に費やしました。自分の決意を表したことで、家族は協力的でした

(事務局)書籍・サイト・セミナーなど、勉強に利用した情報源を教えてください。

(Marty)<建設部門>
技術士第二次試験の解答例  <近代図書>
技術士試験 建設一般 五択式演習問題と解説 <鹿島出版会>
技術士を目指して 建設部門 選択科目第11巻 建設環境 <山海堂>
国土交通白書 <日経印刷>
<総合技術監理部門>
・Webラーニングプラザ総合技術監理部門(全問題)  http://weblearningplaza.jst.go.jp/
技術士試験総合技術監理部門傾向と対策<鹿島出版会>
技術士第二次試験総合技術監理部門合格指南 <日経BP社>
・技術士制度における総合技術監理部門の技術体系 <日本技術士会>

(事務局)筆記回答や論文の添削指導(有料無料問わず)を受けましたか?また、その効果はどのようなものでしたか?

(Marty)既技術士である会社の上司や先輩・技術士青年委員会の方に添削をして頂きました。これは、一般問題、専門問題、経験問題とも見てもらいました。最初に自分で書いた論文は「真っ赤か」になって返ってきました。修正し、再度見てもらいますが、また「真っ赤か」。 これを5回くらい繰り返しましたが、最後には当初自分が書いた文面とは全く異なった、立派な論文に変化していました。既技術士による添削では、技術士試験の回答用紙に記載するのにふさわしい「表現」も得られました。

(事務局)技術士試験は受験申し込みから口頭試験まで長い期間を要しますが、勉強を継続するために努力したことはありますか?

(Marty)さきほど、「あらゆる自由時間を受験勉強時間に充当」と書きましたが、日曜の午後は自由時間にしました。また、5月の連休1日と7月の海の日は気分転換に家族と出かけました。ある程度心にゆとりがないと、勉強の継続は難しいと思います。このため、4月下旬から筆記試験前日までのスケジュール表を作成し、いつ、どのような勉強をするかの計画を立て、進捗状況のチェックを行いました。  また、「技術士資格がどのようなものであるか」を知ったことにより、技術士になれたらこそできることを楽しみに考えました。

(事務局)筆記試験の直前はどのように過ごしましたか?

(Marty)建設部門受験時、総合監理部門受験時とも、五択式演習問題を再度行いました。これまでに五択式演習問題集を2回行っているので、前日は半日で一通り解くことができました。

(事務局)筆記試験日当日に特別に実施したことがあれば教えてください。

(Marty)特別に実施したことはありませんが、「平常心」を保つことを心がけました。これは、1回目に建設部門を受験した時に、焦ったら頭の中がパニックになり、頭が真っ白になった経験を活かしたものです。

(事務局)筆記試験終了後、どのような気持ちでしたか?また、どのように過ごしましたか?

(Marty)筆記試験終了直後は、ストレス発散!同じ会場で受験した会社の同期や先輩と居酒屋へ直行しました。合格した年度の筆記試験終了後は、充実感がありました。一息ついたら「口頭試験」に望むモードに切り替えました。

(事務局)技術士になって何か変わったことはありましたか?

(Marty)技術士になったことで、評価対象者(管理技術者等)として、プロジェクトの中心的役割を担える機会ができました。てゆきたいと考えます。技術士になると、より高度な技術的判断ができると周りの人から思われますので、今まで以上に技術の研鑽に励む必要があります。これこそがCPD(Continuing Professional Development)であり、研鑽を積むことで自分の知識が拡がり、より大きなプロジェクトに望めると実感しています。 技術士取得は、ゴールではなく、プロの技術者としてのスタートであると認識しています。

(事務局)今後、技術士としてどのようになりたいですか?

(Marty)地球温暖化問題が世界中で叫ばれている現在、業務の成果、つまり技術的行為が自然界に与える影響を地球規模で事前に想定する必要があると考えます。「人間は自然界に存在する」という事実を再認識し、過度な技術開発により人間だけが優位な存在とならないよう、適正な倫理観を身に着けた技術士を心がけ、今後一層、技術のみならず経済・社会・文化・語学における研鑽に務めてゆきたいと考えています。

(事務局)これから技術士になる方へメッセージをどうぞ

(Marty)「技術士」は、産業経済、社会生活の科学技術に関するほぼ全ての分野(21の技術部門)をカバーし、先進的な活動から身近な生活にまで関わっています。  建設業界では、「技術士取得」が昇格の条件となっている企業が多く、必要に迫られて取得している方が多いのが実情です。私もその一人ですが。  先ほど書いたように、技術士は21部門あるため異なる部門の技術士と交流することで、より一層自分の資質が高まるとともに、人脈形成が可能です。私は、技術士を取得してから5年後に「日本技術士会」という団体の活動を知りました。それまでは、高い年会費を払い、文科省に替わって試験を実施している団体としか認識がありませんでした。  CPDの一環として、日本技術士会が主催する行事に参加したことがきっかけで、会員になりました。その後、間髪おかずにその行事で知り合った「青年技術士交流実行委員会」の方から活動を共にしてみないかと誘われ、所属しました。  青年技術士交流実行委員会は、日本技術士会内に設けられた委員会組織で、45歳以下の技術士、技術士補、修習技術者から構成されています。2010年7月現在で、委員19名、支部委員6名、委員補佐7名で構成されています。それぞれ機械、電気電子、化学、建設、上下水道、衛生工学、水産、経営工学、情報工学、生物工学、原子力・放射線、総合技術監理の各部門の技術士が所属しています。東京(関東)の統括本部を始め、北海道・東北・北陸・中部・近畿・中国・四国・九州と8つの地方支部にも同様な組織があり、統括本部にはいない農業部門などの技術士もおり、年に1回一同に会する全国大会が開催されます。総計すると約100名近いメンバーですので、この中で多大な人脈形成ができています。私にとって人脈形成は、大きな財産であり、業務で専門分野以外のことなどを相談したりして活用しています。  主な活動は、@定期的な、講演会や見学会の開催、A支部交流活動、B韓国・オーストラリア・ASEAN諸国の技術士との国際交流活動があります。東京(関東)の統括本部では、毎年2次試験の筆記試験終了後に、「ビアパーティー」が開催されているんですよ。  あなたも、技術士を取得して技術士会会員となり、各支部の青年委員会に所属して、人生をより一層謳歌してみませんか?


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