若くして合格!技術士受験指導

上下水道部門 ナリ さん

部門: 上下水道部門
専門分野: 下水道
筆記回数: 2回
口頭回数: 1回

(事務局)まず、技術士試験に挑戦しようとした動機・きっかけを教えてください。

(ナリ)下水道の建設コンサルタント業務に従事するにあたり、委託案件の管理技術者の必須要件として技術士があがってまして、仕事を受ける上で必須の資格となっておりました。また、そのことから会社も同資格の取得を奨励しており、待遇面の向上および下水道技術者としての自身の向上が大きな動機となって、受験いたしました。

(事務局)なるほど。その挑戦しようと考えた技術士試験に関連性があり、役立ったと思う資格を参考に教えてください。

(ナリ)技術士試験は、私が取得した平成22年度時点では現在の択一式はなく、すべて論文形式でありましたが、他の試験とは求められる能力が異なると思います。単に下水道の技術や知識だけではクリアできる試験ではなく、文章力やその構成能力といった能力が求められます。特に私と同じ建設コンサルタント分野で働く方々には、緻密な報告書を成果として求められますので、そのような意味で【勉強すること】に挑戦していただきたい資格だと思います。
下水道の知識や技術という意味であげますと、自身の取得・未取得に限らず以下のような資格取得のための勉強がとても役立つと思います。
1 RCCM(下水道部門)・・・一般社団法人 建設コンサルタンツ協会
2 下水道技術検定(1種、2種、3種)・・・地方共同法人 日本下水道事業団
3 上級土木技術者・・・公益社団法人 土木学会
4 管路管理総合技士・・・公益社団法人 日本下水道管路管理業協会
5 環境計量士(濃度)・・・一般社団法人 日本計量振興協会 など

(事務局)技術士試験に挑戦することを決意してから、最初に何から取り掛かりましたか?

(ナリ)技術士試験を挑戦するにあたり、まずはじめに過去問10年分の問題をすべて斜め読みし、類似問題ごとのカテゴリー分けを行いました。そのあとに、出題頻度に応じて最低限勉強する必要があるものと、余裕があっても手を付けないもの(過去10年で1題しかでておらず、さらに選択によっては選ぶ必要がないもの)を振り分けました。

(事務局)受験勉強は一人で実施しましたか?それとも仲間をみつけて協力し合いましたか?

(ナリ)筆記試験は黙々と一人で実施しました。口頭試験は社内の上司をはじめいろいろな方に意見をいただきました。

(事務局)勉強時間・場所はどのように確保しましたか?同僚・家族は協力的でしたか?

(ナリ)平日は仕事で毎日終電という状況でしたので、試験勉強はもっぱら土日に一人暮らしの自宅で行っていました。

(事務局)書籍・サイト・セミナーなど、勉強に利用した情報源を教えてください。

(ナリ)市販の過去問だけを教材としました。また、業務の内容が試験勉強につながる部分がありますので、業務の中で仕事に関連する分野は、他の成果も含めてよく目を通しました。

(事務局)筆記回答や論文の添削指導(有料無料問わず)を受けましたか?また、その効果はどのようなものでしたか?

(ナリ)外部の添削指導は受けておりません。筆記試験合格後の体験論文のみ、社内の上席10名ほどに添削をお願いしました。添削結果から、10名のいいとこどりをして体験論文を完成させました。その際に、残りの期間で自分の言葉にできない上司の赤書きはとりいれず、自分の言葉に置き換えてとりいれました。

(事務局)技術士試験は受験申し込みから口頭試験まで長い期間を要しますが、勉強を継続するために努力したことはありますか?

(ナリ)おこがましい話しで大変すみませんが、私の場合、合格すると社内の最年少記録となったため、それにより高いモチベーションを維持することができました。2度の筆記試験受験で、通算1年間、勉強したと思いますが、ずっと勉強できていたわけではなく、勉強の合間に走っていました。普段、走らないくせに、だらけることに罪の意識を感じるのか、体が走っていました。とてもいい気分転換になります♪

(事務局)筆記試験の直前はどのように過ごしましたか?

(ナリ)それまでに記憶したことの復元をひたすら行っておりました。他の部門ではわかりませんが、上下水道部門の過去の模範解答例では、解答用紙に図や表を記載したものもあります。それらのほうが圧倒的に覚えやすいですし、一度覚えてしまえばそれらから文章をおこすことも難しくありません。したがって、私は解答を可能な限り@図で覚え、だめなら次にA表で覚え、次に?箇条書きで覚え、C文章の暗記は最後の手段という勉強方法で記憶しました。それらの記憶内容を直前ではひたすらA4の紙にペンでおこしていました。

(事務局)筆記試験日当日に特別に実施したことがあれば教えてください。

(ナリ)1度目の受験で腕時計を忘れたため、時計を忘れないように何度も確認してました(笑)睡眠時間を十分にとる。時間より早く行く。トイレにきちんといき場所を覚えておく。もうノートは見ない。といったように、心が焦らないに余裕の取り方を意識しました。

(事務局)筆記試験終了後、どのような気持ちでしたか?また、どのように過ごしましたか?

(ナリ)しっかり準備したつもりでしたので、1度目も2度目も終わった後は通ったー!と思いました。1度目は落ちてしまいましたが、、、  それと、自分の中で大きな発見でしたが、1度目も2度目も試験中の集中力によって、奥底に眠っている知識をどんどん引っ張り出す自分に出会えました。2度目の受験で選択した問題の一部は、大学4年生のときに学校で学んだ知識を引っ張り出して論文を書ききりました。これから試験を受ける方にも、ぜひ試験中にあきらめないで最後まで文章を書ききることで得られるものを体験してほしいと考えております。  私の受験時には体験論文が待っておりましたが、1度目のときもすぐに体験論文にとりかかりました。筆記試験合格発表後の2週間では、添削だけをお願いできる状況にしていました。

(事務局)技術士になって何か変わったことはありましたか?

(ナリ)技術士は、一昔前のほうが人数も少なく、より格式が高かったものと思われますが、それでもやはり技術士は一目置かれる存在だと思います。その代り、これまで管理技術者の下につく主担当者の立場から、業務を管理する立場になったため、責任は重くのしかかったことを記憶しています。

(事務局)今後、技術士としてどのようになりたいですか?

(ナリ)会社人として、業務に関連する技術士の分野がそのほかにいくつかあります。これらは管理技術者の要件を満たすために必要な資格ではないのですが、自身の向上のためにそれら技術や知識を取得したいと捉えているものでして、一受験生として資格取得に精進したいと思います。
 個人として、技術士の資格取得は通過点と考えています。私の夢は自立型下水道(下水道で消費されるエネルギーを抑えすべて自然エネルギーで賄うこと)を完遂することです。そのために、技術士の資格取得は必要ありませんが、資格取得に至るまでのプロセスは必要なことだと思います。どこまでも工学を追及する技術者でありたいと考えています。

(事務局)これから技術士になる方へメッセージをどうぞ

(ナリ)技術士取得を一緒に頑張りましょう!!


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