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総合技術監理、上下水道部門 すーさん さん

部門: 総合技術監理、上下水道部門、環境部門
専門分野: 下水道
筆記回数: 総監2回、上下水道4回、環境3回
口頭回数: 総監1回、上下水道1回、環境1回

(事務局)まず、すでに上下水道部門(総合技術監理も含む)、環境部門の技術士ですが、なぜ今、建設部門の土質及び基礎、建設環境の口頭試験指導もされているのでしょうか。

(すーさん)一言でいえば、頼まれたからです。

(事務局)なるほど。しかし部門や専門が異なると、指導が難しいのではないかと思うのですが、この点、どうでしょうか。

(すーさん)最初、そう思いました。しかし、実際にやってみるとそうでないことが分かりました。

(事務局)実際にやってみてどうだったのでしょうか。

(すーさん)技術士という資格は、何か技術についてマニアックに探究するよりも、むしろ、その成果について、一般住民にわかりやすく説明することが重要という点があります。つまり、私が聞いてピンとこない内容の場合、そもそもそのプレゼン、説明に何か問題があると感じました。

(事務局具体的にはどういう内容ですか。

(すーさん)建設環境でしたが、ある騒音をどう精度高く調査するかで行った工夫についての内容を説明していました。しかし、重要なのは、建設現場の騒音についてどう測定を計画し、その計画立案でどう苦心したか、そして、その結果をどう現場に活かしたかなどにあるのではと感じました。

(事務局)どこが問題なのですか?

(すーさん)建設部門は建設事業を推進し、国民の生活向上に資することが目的と一般には考えられますが、その基本的発想と、体験事例の説明が整合的でないのではという点です。自分の経験で苦心したことを話しているだけで、それが建設事業の推進にどう関係しているのかの意識が薄い感じがしました。

(事務局)苦心した点を説明しただけではダメなのですか?

(すーさん)単純にはそういいきれないですが、「公益」を具体的に実現するため、どう苦心したかを社会は技術士に求めているわけで、この背骨のない説明では、今一歩、ピンとこない部分があります。

(事務局)背骨がないとはどういうことですか。

(すーさん)極端な話、担当者が気難しい人で、そこで苦労したとか、役所に独特の内規があって苦労したとか、そういう技術的でないものは全くダメなのが「苦心」の意味と思います。

(事務局)今後、どのような指導を行おうと考えていますか。

(すーさん)今、考えているのは、「例外を原則と錯覚しないこと」です。

(事務局)それはどういうことですか。

(すーさん)実は業界のベテランがなぜか合格しないということがあります。仕事ができるのに技術士になれない人がいます。つぶさに観察すると、業界慣れしすぎというのがありました。業界の当たり前をいうのですが、それが技術の本道からすると例外処理であるということが分からなくなっていたりします。

(事務局)例外処理ではダメなのですか。

(すーさん)例えば現実はコストの点でこうしているということはどのような業界にもあると思います。しかし、理想と現実を踏まえた上で、それをしているのであればいいのですが、現実ばかりに目を向けていてはダメなのだと思います。

(事務局)そのためにはどうすればいのでしょうか。

(すーさん)原則を知るために筆記試験があるのだと思います。人によっては、あんなものを勉強しても仕事には全く役立たないという人もいると思います。しかし、決してなくならないと思います。筆記試験は、その分野の一定の技術の原則をしっかり理解し、語れるのかを問うており、これがないままでは口頭試験に参加できないです。この筆記試験の立ち位置を考えると、筆記試験前までに技術の原則をいかに適切に学んできているかが重要なのだと思います。

(事務局)技術の原則は大切ですか。

(すーさん)技術士が技術の原則を語らなくなれば、誰が技術の原則を語るのでしょうか。理想論であっても言う。これが技術士の必要な資質と感じます。

(事務局)これから技術士になる方へメッセージをどうぞ

(すーさん)技術士になって12年ですが、「愚直なまでに技術に真摯」ということは非常に重要な技術士の資質と感じます。。


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