技術士試験に挑戦する前に

単なる資格コレクターではなく、名実ともに技術士になるためには、次のプロセスをたどればよいでしょう

1.達成後の自分を想像する

合格後、どのような活動を行い、スキルをもちたいか、考えられるかぎりリストアップします。実現性がありそうにもない夢のようなことでも、まず計上してみます。できれば20以上リストを考えましょう。すぐに思いつかなくてもしばらくがんばってみてください。とんでもない壮大なことでもよいのです。

たとえば、


  • 宇宙開発事業を立ち上げ、一般人でも旅行できるようにする。
  • 国連主導の国際プロジェクトの技術リーダーとなり、発展途上国の経済的自立を達成し、その活躍から大統領候補に推される。

もう少し現実に近い夢では、


  • 自分が所属する地域の技術士受験者数を増やし、技術士試験の受験地に追加してもらう。
  • 技術士主催のセミナーを開催し、3000名の市民ホールを満員にする。

夢を考える際は、現在の制約を忘れて自由になってください。頭の中の想像を邪魔するものはあなた自身以外にはありません。

楽しくなってきましたか?そうなれたらいいな、と感じてきましたか?

現在の制約からあなたを解放し、自由に感じたときに想像した夢が実現するとき、どんなに幸せでしょうか?自分だけではなく、周りの方にも恩恵をもたらすとしたら、もっと幸せに感じるでしょう。誰かに役に立つということは、やはりうれしいものです。

この「幸せ」、「うれしい」といった気持ちを感じることが、目標達成へのモチベーション(動機付け)になります。

2.目標を設定する

大きな夢を描きましたので、技術士試験に合格することだけを目標にすることはもったいないかと思います。技術士試験は、その受験準備のプロセスも技術士育成過程のひとつとして捉えることが出来ます。したがって、準備段階で実現すべきことも目標として設定します。

たとえば、


  • 専門分野の第一人者と知人になる。
  • 技術士団体に受験生のうちから参加し、人的ネットワークを形成する。
  • 情報収集に有用な施設、リソースを利用可能とする。

目標は5-10個程度を設定してください。このプロセスにより、今自分にはないスキルが向上しているはずです。 期限は、筆記試験/口頭試験の試験日までです。

3.手段を決定する

目標を達成するための手段は、たいてい一種類ではありません。コスト、手間、時間、場所などさまざまな条件がありますが、それでも選択できない訳ではありません。また、自分ひとりだけで実施しなければならない理由もありません。協力してくれる方に依頼すればよいのです。目標達成のための手段ですので、選択肢の幅は広げるべきです。

たとえば、


  • 技術士関連書籍を購入する。
  • 先輩技術士の添削を受ける。
  • 「若くして合格!技術士受験指導」の受験指導を受ける。

添削者・協力者のような第3者の目があると、ひとりよがりにならなくてすみます。そして、ひとりよりも協力してもらったほうが仕事の効率・成果は向上します。適切な機関・人に協力を求め、それをまとめることも技術士に求められるプロジェクト管理能力のひとつです。



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